1年 国語「やくそく」
1年、国語の教科書に「やくそく」というお話があります。
おおまかな内容は以下の通りです。
(実際の、作中の言葉とは違うものもあります)
3匹の“あおむし”が葉っぱの上で、けんかをしています。
「この葉っぱは私のだぞ」
「この葉っぱは僕のだから、食べないで」
といった感じです。
言い合いをしていると、その葉っぱの持ち主である“木”が、「うるさいぞ」と言います。
さらに木は、「もっと上の方まで登ってごらん」と3匹のあおむしに言います。
上の方まで登っていくと、目の前には青い大きな海が広がって見えます。
その美しさに、3匹は目をまるくします。
それに、3匹がけんかをしていた木も、林の中のたった1本だったことに気がつきます。
3匹のあおむしは、世界が広いことを知るのです。
そして、いつかチョウになって、みんなであの海まで行くことを約束します。
何に驚いたのか
4時間目の授業のことです。
ある男の子が、ノートに、以下のような言葉と絵をかいて持ってきました。
これは、その日に発行した学級だよりの1部です。
男の子は、教科書の中の一文を引用し、自分でイメージした絵をそえて、持ってきたのです。
これは、私たち先生が言うところの「絵手紙」のような実践です。
先生が「絵手紙を書こう」と言わなくても、子どもは自分で表現したくなったことを、自分なりの方法で表現するのです。
これまでの国語の学習で、音読発表会などもしてきました。
音読発表会も、初めはただグループで群読するだけでした。
それが次の単元では
「動きをつけて読みたい」
「ダンスをつくりたい」
「まねっこ(劇)をしたい」
「リズムよく読みたい」
と、様々な工夫を凝らした音読発表会を見せてくれました。
そして今回は「絵手紙」だったのです。
考えたこと
子どもはお話の世界に入り込み、夢中になると「自然と表現したくなる」いや、「表現せずにはいられなくなる」のです。
これは、国語の学習だけでなく、すべての学びにおいて言えることではないでしょうか。
学習を進めるときに、子どもが
没頭する時間
夢中になる時間
をつくることの重要性を、再確認できた気がしたのです。
その先に、子どもの文脈に即した、本物の学びがあるのではないでしょうか。
授業のその後
その後は、学級全員で、このような絵手紙をつくりました。
自分の好きな一文と、イメージする絵をかきました。
素敵な言語活動ができました。
ここからさらに、読書活動を広げていけたらいいなぁと思います。
これまでの国語の授業についても興味を持った方は【国語「おおきなかぶ」の授業で驚いた(1年生ってすごい)】の記事も、読んでみてください。