子ども達が1人1台端末を持ったことによって、学習の個別最適化がより一層進むだろう…と言われていますが、1人1台端末の活用法がイマイチわかりません。
そうですよね。1人1台端末が導入されたといっても、活用法は現場の先生と子どもが一緒になって模索しているのが現状です。
ICTを活用できるようになってきましたが、実際に授業のどのような場面で使っていけばいいのか、まだまだ難しいです。
きっと、どの先生も迷いながら授業への活用法を模索しているはずです。今回はformsの活用法について一緒に考えていきましょう!
1人1台端末の活用
この記事は以下のような人に向けて書いています。
□ 個別最適化された学習の在り方を模索したい
□ 全ての子どもが授業に参加してほしい
□ 1人1台端末を積極的に使いたい
私の学校では1人1台端末はChromebookを使用しています。
ですから、基本的にはChromebookを使う前提で記事を書いています。
今回はformsというGoogleアプリを使いますので、その手順を説明していきます。
フォームを作る
まずはformsを使って、アンケートフォームを作成します。
こうして作成したフォームは、クラスルーム(Google classroom)などに投稿して、子どもに回答をしてもらいます。
授業に合わせてフォームを作成する
例えば、6年社会科「大陸に学んだ国づくり」の授業で使用したフォームです。
単元が半分くらい終わったところで、アンケートをしました。
こんな感じで、私が確認したいことを質問しました。
子ども全員が回答した後には、スプレッドシートに回答結果を書き出すことができます。
データは一覧になっていますので、学級全員の理解度を一目で確認することができます。
スプレッドシートのままでは使いづらいので、私はワード等に貼り付けをしています。
学級全員分の回答結果を見て、学級全体で理解が浅いところや、子ども一人一人の課題を確認します。
その結果を踏まえて、次時の授業づくりを考えます。
様々な教科等で活用する
道徳授業における、1学期の振り返りでもformsを活用しました。
こうして、1学期に行った道徳授業の中で「もう一度考えたい授業」を選んでもらいます。
次に、同じ授業を選んだ子ども同士で集まります。
そして、グループごとにもう一度、子ども達だけで道徳授業をしてもらいます。
「道徳授業をしてもらう」というと大袈裟ですが、グループごとに集まって、資料を読みながらもう一度話をする、ということです。
上記のフォームにもある通り、「お友だちと一緒にもう一度考えてみてどうでしたか?」ということについて回答してもらい、1学期の道徳授業の感想を書いて終了です。
1学期の道徳授業のまとめとして、このような授業の方法やformsの使い方もいいかな、と思います。
学級活動の「集会活動」でも振り返りアンケートが使えます。
回答結果をまとめて、以下のようなシートを作成します。
こうしたアンケート結果を、今後の授業づくりや授業改善、学級経営に生かすようにします。
formsのメリット・デメリット
formsは基本的には、アンケートを作成したり、簡単なテストを作成したりする目的で使う場合がほとんどです。
メリットとしては、「回答の集計が非常に楽」ということと、「子ども一人一人の考えや理解度を比べやすい」という点ではないでしょうか。
集計結果をまとめたものをPDFなどにして保管しておくと、評価資料としても活用できます。
デメリットというほどではありませんが、私が困った場面を2点あげておきます。
□1問目に「名前を書いてください」という質問を入れておかないと、どの子どもの回答なのかをメールアドレスで判断しないといけなくなり、面倒だった
□質問への回答を「必須」にしておかないと、ある質問については「無回答」の子どもがおり、知りたい情報が得られなかった
formsは使っていくうちにすぐに慣れていきますし、小学校3年生以上であれば子ども自身がアンケートを作成することもできると思います。
終わりに
今回は、授業でformsを活用する例を紹介しました。
ICT活用の方法は無限大です。
今後も、様々な活用法を紹介していきたいと思います。
今回紹介した方法が、少しでも授業づくりのお役に立てれば幸いです。