学級会で大切な司会の技とは?
簡単にいうと…
「先生が普段の授業で使っている“働きかけの技”を、司会の子どもが使う」ということです。
もちろん、子ども自身から引き出される技もあります。
これは、司会の「知識及び技能」にあたる部分です。
また、司会として
「望ましい態度や行動を知っており、実践できる」
という状態をつくることが大切です。
司会が使うと、学級会が深まる言葉があります。
それを紹介していきます。
司会グループで価値づけたい態度・言葉・行動
以下のような、態度・言葉・行動が見られたら、ぜひ価値づけた方がいいと思います。
前述したように、先生が普段の授業でこうした言葉を使っている必要があります。
「○○さんの言いたいことは〜ということ?」
どの学習でも、お友だちの伝えたいことを「わかろうとすること」「確認すること」は大切です。
相手を大切にしています。
「今の意見がわからない人っていますか?」
お友だちが話したことを理解しているかどうか、確かめる発言です。
話している内容がわからない友だちを「置いてきぼりにしない」ための発言です。
「○○さんの意見を、説明できる人はいますか?」
お友だちの意見への理解を深めるために、再確認する発言です。
話された内容を他者が説明し、反芻することで、理解は深まります。
「(意見を説明するために)黒板に書いてもらえますか?」
言葉だけで説明するよりも、黒板に絵や図などを書いて説明してくれた方が、わかりやすいです。
理解しづらい子にとっても助かります。
笑顔や拍手で、話しやすい雰囲気をつくる
こんな司会さんがいたなら、すぐに価値づけてください。
普段あまり発言しないお友だちを指名する
自分で手はあげないけれど、指名すると話せる子は結構います。
「○○さん、どうですか?」と指名できる司会は素晴らしいですね。
近くのお友だちと話し合う時間をとる
みんなの前では言えないけれど、自分の考えを話したい、確認したい子どもはいます。
何を話し合っているのか、わからない子どもも、再び話し合いに参加するきっかけになります。
相談することで、新しいアイディアが生まれることもあります。
自分の役割だけでなく、司会グループ全員で協力して話し合いを進めている
「司会は司会だけ、黒板記録は黒板記録だけしかしない」のではなく、一人一人が自分の役割を基本としながら、フォローし合うことが大切です。
例えば、記録が司会に、「少し近くの人と話し合う時間をとったら?」と言ったり、逆に司会が「黒板を書き終えるまで少し待ってください」と発言する場面などです。
互いの役割にアドバイスを与えたり、フォローしたりするということです。
お友だちを応援する
言葉に詰まったお友だちに「がんばれ」と伝える場面です。
声で伝えてもいいですが、「ファイト」「ナイス意見」と書かれた“うちわ”を、副司会の子に、持たせるという方法もあります。
きっと、もっとたくさんあるはずです。
先生が「いいな」と思ったことは、どんどん価値づけていきましょう。
技をどうやって学ぶのか
では、こうした技を、子どもはどうやって学ぶのでしょうか。
こういうことです。
つまり、
先生が他教科の授業でやっていることを、子どもたちが真似をする、というのが近道です。
子どもが自然とそれをやってくれればいいのですが、そうでなければ
「教える」ことも大切です。
例えば…
ポン太先生
算数の授業で、黒板にかきながら説明してくれると、わかりやすいよね?
学級会でも同じようにするといいよ。
わかりづらい時は、「かいて説明してもらえますか?」と言ってみてはどうかな。
ポン太先生
普段の授業でも、「○○さんの言いたいことって、こういうことかなぁ?」と言って、みんなでお友だちの気持ちを想像するよね?
そうすると相手もうれしいし、みんなにも新しい発見があるよね。
だから、学級会でも同じように、たずねてみるといいよ。
こんな感じです。
学級活動は、他教科の学びを活用して、リアルな生活課題を解決する場です。
他教科の学びを、どんどんつなげ、活かしましょう!