学級活動オリエンテーションをする
学級や学校の実態によって、子どもの「学級活動への理解度」に差があるはずなので、今回の記事ではとりあえずどの学級でも押さえたほうが良さそうなポイントだけ書きます。
・自分たちが目指すクラスを、自分たちのために、自分たちの力で、つくっていく活動だということを確認する
(もちろん他の言葉に言い換えても全然OK)
・オリエンテーションの時間は1時間とる
・学級活動には⑴みんなで決める、⑵⑶自分のことを決める、という2種類の活動がある
・⑴は合意形成、⑵⑶には意思決定という言葉が使われることを、高学年であれば確認する
・特に⑴について説明する(以下、学活⑴について)
・クラス目標(どんなクラスにしたいか)は今後確認したい、もしくはつくりたい
・クラスの問題や困りごとについても話し合うことがある
・係活動や集会活動も行なっていく
・集会活動は年に何回くらい計画するか
(係の活動とは別で)
・仲間の意見を、ひとまず受け入れることの大切さ
(話しやすい雰囲気づくり)
・自分の思いもしっかりと伝えることの大切さ
こんな感じでしょうか…。
でも何よりも
一番大切なことは、子どもが「学級活動って楽しそう!」「やってみたい!」と、期待感と希望をふくらませ、ワクワクすることです。
過去に担任をしたクラスの学級活動の様子を写真(スライド)などで見せながら、オリエンテーションを進めるといいかな、と思います。
オリエンテーションの最後には「これからどんな活動をしてみたいか」アンケートや感想を書いてもらうと、子ども理解にもつながります。
司会グループをつくる
5,6名を1グループとして、司会グループをつくります。
35名の学級なら7グループできることになります。
グループで撮影した写真を小さなカードにして、ラミネートをして磁石を貼り付けておくと、黒板やホワイトボードに掲示することができます。
司会、副司会、黒板記録2名、ノート記録の5名が一般的です。
子ども達の様子を1ヶ月ほど見て、なるべく子どもの特性が偏らないようにグループをつくります。
よく話す子、元気な子、じっくり静かに考える子…など、「似たような人に偏らないように先生が決めていい?」と、子ども達に説明して承認をもらっていた方がいいと思います。
1ヶ月ほど子ども達のことをよく観察し、なるべく特性をつかんでおきます。
グループの名前は子どもに決めてもらいます。
学級会の司会は1グループから輪番制で行うと、全員が年に2〜3回は司会グループを経験できるのではないでしょうか。
役割分担も毎回交代するように伝えておくと、一人一人の経験値はさらに豊かになります。
また、生活班や学習班として活用することもできます。
学級会で使う道具をつくる
①司会グループのプレート
画質が悪くて申し訳ない…。
雰囲気だけ感じてください。
高学年では「司会」、低学年では「すすめや」など、少しネーミングを工夫した方が馴染みやすいかと思います。
これはラミネートしたプレートを、両面テープを使って直方体の木材にくっつけています。
木材は百均で10個で100円ほどで売っています。
②黒板の掲示物
・第○回学級会(学級で「ニコニコ会議」などネーミングを変えても面白いです)
・議題
・話し合いのめあて
・提案理由
・話し合うこと
などがあればいいでしょうか。あとは、発表された意見に対して内容を可視化するために、「?(疑問)」「!ひらめきマーク」「花丸(決定)」などもあると、よりわかりやすくなります。
「決まったこと」などのプレートもつくってもいいです。
自分のスタイルに合わせて色々つくっておくと、とっさの場面で効果的な働きかけができたりします。
③学級会の予告ボード
これも百均のホワイトボードで十分です。
A4サイズは少し小さいので、B4サイズくらいがいいかもしれません(200円かな)。
事前に書いておくことで、司会グループもフロアの子ども達も、学級会への見通しを持つことができます。
④司会グループの役割分担表
とにかく画質が悪くてすみません…。
雰囲気だけ…。
上にグループ名を書いて、その下に司会○○さん、副司会○○さん…と、名前を書いていく感じです。
一番下には、学級会までに司会グループがすることを書いています。
「議題の選定」や「話し合うことを決める」「学級会の予告をする」などですね。
計画委員会をする
議題が決まったら「計画委員会」をします。
計画委員会は基本的には「司会グループと教師、議題の提案者」で行います。
計画委員会のもち方についても個人的には考えがあるのですが、それはまた別な記事で書くとして、今回は一般的な進め方を書きます。
計画委員会は「学級会に向けた作戦会議」のようなものです。例えば次のようなことを打ち合わせておきます。
また、事前に子ども達の意見を集約しておく必要がある場合がほとんどですが、話し合う内容は精選して、時間内に終えられるよう無理のない計画をしておいた方がいいと思います。
計画委員会をもつ時間はほとんど無いかと思いますので、
学級会前の何日かは司会グループの子どもと一緒に給食を食べて、給食時間に打ち合わせをする方法もあります。
あとは
「朝活動の時間に話し合う」「そうじを早く終わらせて話し合う」といったことも考えられますが、クラスや学校の実態に応じて、無理のない時間帯を考えていくといいかな、と思います。