学級活動

学級活動⑴ 議題「クラス目標をつくろう」

「クラス目標」って何?

「クラス目標」は「学級目標」とは少し違います。

「学級目標」は先生が『こんな子どもに育ってほしいな』と願う、子どもの姿を言葉にしたものです。

だから学級目標は、学校教育目標や学年教育目標と関連づけてつくられるはずです。

「クラス目標」は子ども自身が『どんなクラスにしたいか』『どんなふうに成長したいか』という願いを言葉にしたものです。

クラス目標という言葉を使わず、「合言葉」とか「キャッチフレーズ」という言葉を使う場合もあります。

活動の実際

クラス目標に入れたいキーワードを募集する

朝の会などでクラス目標をつくる意義などを伝えた後に、小さな紙などを配布してキーワードを書いてもらいます。

「仲の良いクラス」「チャレンジ」「ありがとうがいっぱい」など、様々なキーワードが出てくるはずです。

キーワードをカテゴリー分けする

集まったキーワードはかなりの数になるはずなので、

似たようなキーワード同士でカテゴリー分けをします

同じような意味をもつキーワードは子ども達に確認して、

ひとつの言葉にまとめます

教室の背面黒板などに掲示しておくと、みんなでいつでも確認できます。

例えば以下のような感じですが、本当はもっとたくさん出てくるはずです。

大切なことは

「子どもが出したキーワードは消さない」ということです。

つまり、

すべて必ず採用した方がいいです。

「似たような言葉にまとめる」などして数を減らしていきますが、その際は

子どもに「まとめてもいい?」「これとこれは同じ意味かな?」と必ず確認します

1年間の目標に自分が入れたいキーワードが入らないのであれば、その時点でクラスへの愛着心は薄れてしまいます。

学級会で「何を話し合うのか」を決める

つまり

「学級会で何を決めるのか」ということです。

これは様々なパターンが考えられます。

・キーワードを5つにしぼろう
(つまり合体させてまとめる、ということ)

・「その他」から、いくつかのキーワードを決めよう

・キーワードは決まったから、つなげて文章にしよう

・「その他」のカテゴリーをどうやってクラス目標に入れるか

などなど…クラスの実態に応じて、子ども達が「何を話し合いたいのか」

「何を話し合う必要があるのか」を、先生はしっかり見極める必要があります

子ども達と相談しながら、そして適切な助言をしながら、

子どもが『目指したい姿』を明らかにしていくといいかな、と思います。

おわりに…

「クラス目標をつくろう」は、

子ども達のための、子ども達による、「こんなクラスにしたい」という願いを共有し可視化するための活動です。

言葉だけでは抽象的なので、これから1年をかけてその願いをどんどん具体化していきます

その方法などについては、また別の記事で紹介していきたいと思います。

また、クラス目標は4月につくるのではなく、子ども達がクラスの様子を何となくわかってくる、

ゴールデンウィーク明け頃につくった方がいいかもしれません。

ここからは注意点ですが…

日頃の生徒指導などで、「クラス目標で決めたじゃないか!できていないぞ!」などと、子どもを叱る材料には使わないようにしたいです。

むしろ、

「少しずつ目標に近づいているね」と励ます材料にしていくと、先生も子どもも楽しめるのではないでしょうか

そして、クラス目標はあくまで5月頃に決める

「暫定的な目標」と考えていいと思っています。

クラスの成長や実態に応じて、

必要があれば子どもと相談しながら変更する、というスタンスでいくと気持ちも楽です。