議題の集め方
議題箱(議題ポスト)を設置する
おそらくこの方法が一番一般的なのかな、と思います。
議題を募集するカードと箱を置いて、子どもが話し合いたい事を自由に投函できるようにします。
議題箱の中身を確認するのは、日直や次回の司会グループなどに任せていいと思います。
また「議題として取りあげたほうがいいものはどれか」という判断は、なるべく子どもに任せたほうがいいと思います。
子どもの「議題を見つける目」が育ちます。
もちろん最初のうちは先生も一緒になって考え、適切な支援が必要だと思います。
子どもが考えてくれた議題案には必ず「お返事」を書いてあげたほうがいいと思います。
「議題カード」「お返事カード」の2種類を準備して置いておくと、子どもが思いついた時にいつでも議題を提案することができ便利です。
普段の会話から
これは私が一番大切にしている方法かもしれません。
子どもとの何気ない会話やつぶやきの中には、議題のタネがかくれています。
例えば「1年生と遊びたいな」「みんな全然クラス目標を意識していないな」「みんなで〇〇を作りたいな」「最近うちのクラスって〇〇だよね」などが聞こえた時に、先生から「じゃあ議題として提案してみてはどうかな」と伝えます。
子どもの声から生まれた切実な議題なので、きっと生活をよりよくするための充実した活動になります。
こうした会話に、
普段から先生自身もアンテナをはっていると、思いもよらず個性的な議題が出てくることもあります。
子どもの日記から
子どもの日記には、教育実践に関わる多くの気づきやヒントが隠されています。
日記の中で子どもの本音を知ることもできます。
日記の中に議題として取り上げたいものがあった時は、書いた子どもと相談しながら「みんなに投げかけてみてはどうかな」ということを伝えます。
日記については、別記事
「日記で子どもから信頼される」でも詳しく書いているので、興味があればぜひご覧になってください。
議題にできないこともある
学級会には、子どもだけで決めてはいけないい(条件)内容があります。
これは小学校学習指導要領解説特別活動編にも詳しく記載されているので確認したほうがいいと思います。
こうした条件は事前に子どもに伝えておかないと、決めたあとになって「やっぱりダメだよ」と先生が言い出すと、子どもは学級活動が嫌いになってしまいます。
ですが、話し合いの中で予期せずこうした話題が出てくることもあります。
そんな時は丁寧に子どもに説明して「これは後から先生も一緒に相談していい?」「これは学校のルールを破るようなことだから、他の案はないかな?」と伝えるしかないのかなぁと思います。
気をつけたほうがいいこと
学級活動は全て子どもに任せて、好き勝手に行なっていい活動ではないと思います。
制限はあるものの、決められたルールの中で自分たちにできる工夫を考えていくわけですが、むしろ子どもはその方が燃える気がします。
上記であげたような
「子どもだけに任せられないこと」を守らないことは、長期的にみて結局は傷つく仲間や、不安に感じる仲間が出てきます。例えば…
・集会で使うプレゼントをお金で買って持ってくる
・金銭を使って遊ぶ(娯楽施設とか)
・校外へミニ遠足に出かけることを子どもだけで決める
・体育館の利用を先生に相談せずに決める
・誰かが傷つくような罰ゲームを採用する
個人的な考えですが、
プレゼントは自分たちで手作りした方が楽しく思い出に残ります。お金を使って娯楽施設に行くことはいつでもできます。
休みの日に友達同士で行くとか。
罰ゲームに関しては、まず「罰」という響きが穏やかではないです。
クラスの雰囲気にもよりますが、私は
一人でも「傷つく子や不安な子」がいるような場合は「実践できない」という約束にしています。
そんな時は
「みんなが安心して活動できるアイディアを考えることができたらやろう」と伝えるようにしています。