ICT活用

先生のためのアクションカメラの使い方

先生にアクションカメラは必要なの?

前回の記事

先生のためのアクションカメラはこれ!】では、授業撮影をするためのカメラとして「Nikon KeyMission170」を紹介しました。

ではなぜカメラが必要なのか。もうすでに書きましたが、ズバリ

「授業を撮影するため」です。

では、なぜ授業を撮影する必要があるのでしょうか。

先生のためのアクションカメラはこれ! アクションカメラとは アクションカメラは、元々「アウトドアシーン」での撮影を目的としたものらしいのですが…。 手ぶれ補正...

なぜ「授業を撮影する」の?

いくつかの目的がありますが、今回は3点あげたいと思います。

① 先生の資質向上のため

② 授業を研究するため

③ 評価の資料として活用するため

それぞれについて、もう少し詳しく説明します。

先生の資質向上

これは一番基本的な、ビデオカメラの使い方ではないでしょうか。

自分の授業を撮影して、それを自分で観て振り返る、ということです。

私が授業をビデオで振り返る際は、「大きな1つの目的」と「いつもの3つの視点」というものを意識しています。

「大きな1つの目的」は、録画をする授業によって毎回変わるものです。

普通「この授業を録画したい」と思うときは、何か目的があって録画をするという行動に至りますよね。

例えば、「今度のビデオ研修会で使うため」とか「注目して見てみたい子どもがいる」とか、「発問への反応を確かめたい」などです。

こうした

目的に応じて、どの場所から撮影するか、何(誰)を中心に撮影するか、といったことが決まります

「いつもの3つの視点」は、授業映像を観るときには、いつも意識的に吟味している視点です。

その3つは以下の通りです。

・先生の話し方について

・子どもの集中力について

・先生の発問や働きかけについて

この3つについて、もう少し詳しく書きます。

1つ目の「先生の話し方」というのは、

先生が話す際の「速さ」「くせ」「間」などです。

これは、なかなか自分では気づきにくいので、たまにはビデオで振り返ってみることをお勧めします。

「うわぁ〜、こんなに速く話していたのか…」とか「言葉のチョイスがイマイチだったなぁ…」「語気が強すぎるなぁ」など、いろいろな発見があって面白いです。

逆に、「おっ、私…なかなか良い問い返しをしたなぁ」「子どもへの関わり方がナイス」と、自分自身を褒めることもあります(実はこっちの方が大切)。

2つ目の「子どもの集中力」というのは、

授業で子どもの集中力が高まった場面、集中力が下がった場面を見つけるということです。

授業で子どもが燃えたり、冷めたりするのには、必ず理由があり「きっかけ」があります。

その「きっかけ」を探ることは、よりよい授業づくりをしていく上で、大きなヒントとなります。

3つ目の「先生の発問や働きかけ」については、そのまんまの意味です。

私の発問の質はどうだったのか。子どもへの働きかけは十分だったのか、適切だったのか

そういったことを確認し、吟味していきます。

授業を研究する

これは①の内容とも重なる部分が多いので、簡単に説明します。

私は先生なので、日々「より良い授業をつくりたい」と思っています。

だから自分の授業を振り返ります。

時には同僚や先輩に授業を見てもらって、意見をもらいます。

自分の授業をTC記録(Teacher –Childrenの発言を全て書き起こしたもの)に書き起こす時もあります。

また、研修会等で私の授業ビデオを使って、授業研究をしてもらえる場合もあります。

私は先生になってから「学級活動」をずっと研究しているので、「学級活動の授業ビデオを提供してほしい」と言われる事もあります。

大学の先生や、他校の管理職などからですね。

とにかく、様々な授業研究の場において、授業ビデオが必要になる場面があります。

新しい生活様式となった現代では、授業ビデオの需要はさらに高まるかもしれません

もちろん自己研鑽にもつながることは、先述した通りです。

私は容量の大きな外付けSSDに保存し、年度末や夏季休暇の時期など、余裕がある時にデータの整理をしています。

評価の資料として活用する

これは、私にとっては大切な活用法です。

使用頻度が一番高い活用法かもしれません。

どのような場面で評価の資料となるのか、ということを書きます。

体育の評価資料

体育の【思考力・判断力・表現力等】の評価には、かなり使えます。

体育ノートなどを使って、毎時間の学習の振り返りを書かせていれば、それを見ながら評価をすることもできます。

加えて、授業ビデオを何回か撮っていれば、もう最強です。

授業を撮影するタイミングは、8時間の単元であれば、第2時・第5時・第7時あたりがいいのではないでしょうか。

もちろん、毎時間少しずつ撮影しておく、という方法もあります。

評価をする際は、

授業ビデオで一人一人の活動の様子を見ながら、評価の根拠を探ります

「この様子から、この評価にした」と、少し自信を持って言えるのではないでしょうか。

それでも評価は難しいですからね。

余談ですが、体育に関しては定点撮影だけでなく、

iPadやデジカメを持ち歩いて、子どもの活動の様子を撮影することもお勧めです

例えば、鉄棒運動などの個人種目の場合、一人一人の技能面も丁寧に見たいですよね。

ある程度いくつかの技を組み合わせて回れるようになった時など、

そのつど撮影しておくと、一人一人の変容が見取りやすいです。

道徳の評価資料

これはもう…イメージがつくのではないでしょうか。

もちろん、道徳ノートによる評価も有効です。

授業の振り返りは確実に書いてもらっているはずです。

しかし、私はこんなことがよくあります。

板書を振り返った時に、

「あれ…この発言をしてくれた子は誰だったっけ…?」と、なるのです。

本時の価値項目へ、さらに一歩踏み込んだ発言だった場合など、誰の発言だったのか気になります。

そんな時に

授業ビデオがあると、誰がいつ、どのような発言をしたのか、確実に思い出すことができます

道徳では「ヘぇ〜、この子ってこんな風に考えるんだ。意外!」ということが、割とあります。

もちろん、記憶力に自信がある方には必要ありません。

黒板に書いた子どもの発言のそばに、小さく名前も板書しておく、という方法もあります。

道徳の評価ってかなり難しいと思うので、保険として(変な言い方ですが…)時々は授業を録画してもいいかな…と思います。

発表会等の評価資料

国語や総合的な学習の時間など、単元の後半に何らかの「発表会」をすることがあるのではないでしょうか。

これはぜひ、録画をしておきたいですよね。

学習のまとめとなる「表現活動」や「発信活動」ですから、質の高い「評価資料」となるのではないでしょうか。

終わりに…

2つの記事に分けて、先生のためのアクションカメラについての話をしました。

私はガジェット好きなので、意味もなく様々な機器を集めているところも多少はあるかもしれません…。

しかし、いくらかお金はかかるものの、そういった

ガジェットが、先生の仕事の質を高めてくれたり、楽にしてくれたりする側面があることは確かです。

うまく活用していきたいな、と思います。

また、こうした記事を書く時にはいつも言っているのですが、

録画や撮影などをする際は、データの取り扱いに十分注意してください。

特にオンライン環境にあるデバイス(iPhoneなど)は要注意です。

情報漏洩・流出の危険と、常に隣り合わせです。

撮影したデータは、すぐに安全な場所へ移動させましょう。

できれば毎日のルーティンにした方がいいと思います。

さらに、授業ビデオを研修などで使うことについてですが…。

授業ビデオをオンライン研修などで配信することがある場合は、かなり慎重にならなくてはいけません。

オンライン配信をするということは、参加者が自分のパソコンで見るということですから、「録画をされる危険性」があります。

録画をされてもいい映像なのか、参加者は信頼できる方ばかりなのか、確認が必要です。